世界中にはさまざまな占いが存在しますが、その中で古代中国を起源として、今や日本でもメジャーな存在となっているのが「四柱推命」です。
日本に入ってからの歴史は意外と浅いとされる四柱推命ですが、短期間でここまで広く普及した要因はなんといっても的中率の高さで、別名「占いの帝王」とも呼ばれています。
そこで今回は、四柱推命の基本的な考え方から占い方法、そしてどんなことを占えるのかまで、詳しく紹介していきます。
基本的な考え方
四柱推命の基本的な考え方は、生年月日に出生時間を加えたものを基本として、その人が生まれ持った生まれ持った性格や気質、そして運勢を占うものです。
四柱推命のベースになっているのは、中国で生まれた自然界の理を説く思想の一種である「陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)」です。
陰陽五行説の中身は、「陰陽説」と「五行説」に分かれています。陰陽説とは、この世界に存在する万物は陰と陽に分けられるとする思想で、例えば陰陽説の中では男(陽)女(陰)、と分類されていますが、この世が女だけ、男だけになってしまったらやがて滅びてしまいます。このように陰陽説では、引用の対となるものはどちらか一方のみでは存在できない、万物における必須の関係性であると捉えています。
一方五行説は、この世界に存在する万物は「木」「火」「土」「金」「水」の5つの気の要素から成り立っているとする考え方です。そしてこの5つにはそれぞれの組み合わせとして相手を助けて生み出す関係性である「相生(そうじょう)」、互いに反発関係にある「相剋(そうこく)」、同じ性質である「比和(ひわ)」という関係性があります。
四柱推命では、生年月日を陰陽五行と干支に当てはめることにより結果を導きます。その組み合わせは非常に複雑であり人とかぶることが少ないこと、さらに四柱推命には統計学という一面もあるとされ、古代中国から蓄積されてきた膨大なデータが反映されていることなどから、非常に的中率が高い占いとされています。
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占い方はとても複雑!
四柱推命には多様な流派があり、流派ごとにやり方は少し異なりますが、生誕年(年柱)、生誕月(月柱)、生誕日(日柱)、生誕時間(時柱)の4つの柱を、それぞれ10日間を一区切りにして、その1日ずつに名前をつけた「十干(じっかん)」と、お馴染みの「十二支」に当てはめて「命式(めいしき)」を作るのが基本となります。
命式を作成したら、十干と十二支の組み合わせで成り立つ「干支(かんし)」を見ます。干支全部で60種類あり、それが年・月・日のそれぞれでぐるぐると回っています。
例えば2022年十二支では「寅年」ですが、干支においては60種類中39番目にあたる「壬寅(みずのえとら)となります、四柱推命においては、自分自身の干支と巡ってくる干支の関係によって運気の流れを読み解きます。
さらに日柱の「十干」と「十二支」の組み合わせで「十二運星」を、そして日柱の「十干」と他の柱の「十干」を組み合わせて「通変星(つうへんせい)」を導き出したり、その人の生まれ持った性格や宿命を表したりする「宿命星」、その人が内面に持っている気質を示す「蔵干」などを命式によって割り出し、より結果の精度をあげていきます。
占えること、占えないこと
四柱推命で占う際の基本的なデータは、生年月日プラス出生時間です。そのため詳細な結果が出ることが期待できることと、占うには不向きなことがあります。
四柱推命で占うのに適していることには、以下のような内容があります。
・生まれ持った性質やその性質が外的な環境によってどのように変化していくのか
・その人が持っている価値観
・どんな才能があるか、どんなことに適性があるか
・運勢の流れ(金運・恋愛運・仕事運など)
・相性
一方で、ギャンブルなどは運に左右される要素が強いものなので、宝くじの当落を占うといったことには不向きです。
知識を身につけて人生の羅針盤に
一時「天中殺」「大殺界」といった言葉が世間を賑わせて、誤った認識であるものの、何をやっても報われない時期の訪れを告げる四柱推命は何やら怖いものという印象を持っている人もいるかもしれません。
しかし四柱推命は生年月日と出生時間を元に占うため、いわゆる占者の「忖度」によって結果が変わる要素が少なく、過去の膨大なデータから統計的に確率が高いことが導き出されるだけに、非常に精度が高いのが特徴です。
四柱推命に対する知識を身につけて、先人たちの知恵や経験を自分の人生の羅針盤として役立ててみませんか。